スノーボードのコツを理論化してみる

スポーツってのコツって結構理論化できると思っているのですが、今日は私が十代の頃、スノーボードに関して試行錯誤で考えたちょっとした理論を紹介します。

まず、大きくわけて滑り方は2種類あるように思えます。
1.横滑り走法
・カーブで板を横に滑らせて減速させながら滑っていく走法
・曲がる方向と逆の方向に上半身を捻り、板をすべらせる(所謂、逆捻り)
シュプールは、カーブの際に板を滑らせるので、その部分が太くなっている
・カーブで減速するので、スピードを抑えながら滑ることができるので楽しい
・一方、板を滑らせる分、板の操作性は楽しめない。
・比較的習得するのが簡単。直感的に練習するとだいたいこの方法を習得
スノーボーダーの90%以上がこの滑り方

2.カービング走法
・カーブにおいて、体重をかけて板を曲げ、板を滑らせることなく滑っていく走法
・曲がる方向と同じ方向に上半身を先行させる(所謂、先行動作)
シュプールは、カーブの際に板を滑らさないので、一直線になっている。
・カーブでまったく減速しないので、スピード感がある、というかスピードがで続ける。
・板のエッジと雪面が常にがっちり噛むので、操作性が最高に高い。カーブでは手が雪面につくくらい体を倒すことができる。
・習得するのにそれなりに時間がかかる。
・ソフトブーツでこれをしている人はあまり見かけない。

私も当然1からはじめて、たまたま2の滑り方を教えてくれる人がいて、ずっと2の滑り方を追求していました。そして留学後、アルプス山脈でも試行錯誤を繰り返し、理論化、というたいそうなものでなくとも、それなりにノウハウをまとめることができました。

2のカービングのコツは、まず背筋を伸ばし、脱力することが基本姿勢です。
そして、カーブするということは、板を曲げる必要があるということで、板を効率的に曲げるには、左右がほぼ対称のスノボの場合、中心部に重心をかけることが最適と分かります。よって、エッジをかけるときは、基本的に膝と膝、太ももと太ももを合わせながら、足を曲げていきます。この時、背筋を伸ばし力を抜くという基本姿勢は忘れないことが重要です。そして、一切足首の動きを使おうと力をいれてはいけません(これ重要)。合わせた膝を前方に降下させ後ろのエッジを立て、後方に降下させ前方のエッジを立てます。緊急時以外、絶対に足首を動かしてはいけません。
そして、上半身は上述の通り、先行動作をします。右利きの方は、右腕が後方にいってしまいがちですが、先行動作をするので、前方にします。所謂ダチョウ倶楽部の「やー!」の体勢です笑

これらの動きがスムーズにできると、屈伸運動を繰り返すことで、たん、たん、たん、とカーブをすることができます。カーブでは、板が曲がりエッジが雪に噛んだままなので、スピードがほとんど落ちません。カーブの出口では、曲がった板が元に戻る反動で体が浮いたりします。これがまた快感です笑
本当に調子がいい時は雪面から数センチ浮いているんじゃないかというくらいの滑りができます。もしスノーボードを追求されたい方は、カービングの世界を深堀りするのは必須かと。
なぜ、今日こんな話をしたかというと、明日、今シーズン最初で最後のスノボに行くからなんですが、、、笑

ちなみに、私が理想とするカービングをするスノーボーダーがいました。
その方の名前は、クレイグ・ケリーといいます。一部ではスノーボードの神様と呼ばれていた方です。呼ばれていた、というのは残念なことに、雪崩で亡くなってしまったからです。
しかし、この方の滑りを観ると鳥肌がたちます。

私は高校時代WOWOWスノーボード番組で、クレイグ・ケリーが天神平スキー場のバックカントリー滑らかすぎるカービングをしているのを観て、衝撃を受けました。その映像はもはやないのですが、衝撃だけは今も残っています。

って、なんで今日こんなことを書いたかというと、明日、今シーズン最初で最後のスノーボードに行くからです笑