組織の業務遂行能力を高める、というのは奥が深い

組織というのは、超シンプルにいうと「トップがいて、下の者全員がトップの決定を実行に移す」という仕組みだと思います。

トップは幹部に、幹部は部下にそれぞれ指示を伝えて、行動させ、そのフィードバックを部下→幹部→トップの順にあげていきます。そしてトップはまた指示を幹部に与え、、と続いていくわけです。
トップ以外の人は、指示されたことをきちんと遂行することが第一のミッションであり、「社会人としての常識」とされています。指示を受けたことを期限内にきちんとする、そして指示を受けてないことまで推察して職務を遂行していく、そんな人が所謂優秀な社員とされています。
で、まぁ、「いや〜うちの社員は優秀な社員いなくてね〜。指示されたことですら実行してるか心配なのに〜」なんていっている社長さん達は、まぁ、それこそ掃いて捨てるほどいます。

・指示したことを忘れる
・指示を受けたことをするのを忘れる
・指示を受けたこと自体を忘れる

特に、自分の手元の仕事がたくさんある場合、細かいその他の指示、特に重要度が低そうなものはどんどん忘れられていきます。本人的にも、手元の重要な仕事に集中していることが、その他の仕事を忘れることを正当化する理由を無意識に与えている気もします。
こういうことがたまると、定期的に大きなポカに繋がるわけです。

私はこの状態を放置するのは、組織をデザインするトップの大きなミスだと思います。
社員のせいではない。忘れるのは当たり前、と考えます。

やはり各階層の上長が部下の日常業務の進捗、優先順位、今後の展開の方向性を日々モニタリングして、具体的な指示を与える仕組みが必要かと思います。
そして、部下は自分の仕事がきちんと見てもらえている、孤独に仕事をしているのではない、と確認できることで、意欲が高く維持できます。
そして、各階層でこの仕組みが適用されることで、組織全体が熱気を帯びる、それが理想的な状況だと思います。そして、その熱気を帯びた時、その組織の業務遂行能力はマックスに近いはずです。
具体的な業務フローは、トップダウンで繊細にデザインしなければならないのですが、またその話は別の機会に。