進捗報告

 今週の進捗を報告します。
 今週は、翻訳作業に並行して、当初からの予定に沿って「はじめに」の仏訳を使って早速フランス人にネット上で宣伝を始めてみました。フランス人からの反応、またその後に来る協力について、割と楽観的に考えていたのですが、予想以上に協力的な反応に、「さすがフランス人」と思っています。留学中に肌で感じたことですが、彼らは自分が好きなことにかける情熱は尋常ではありません。これは、我々日本人もこれからの時代の生活様式を考えるにおいて、示唆に富まなくはないと考えてます。
 今週は、情報をオープンにするだけでなく、人的関係も比較的オープンに広げていくことで新しいアイデアを誘発する可能性があるな、と体感しました。というのも、下記に詳述しますが、「はじめに」の仏訳を読んだフランス人2人が、英語版翻訳の有無を問い合わせています。これは、もしかすると英訳版をフランス人協力者に渡してフランス語に訳してもらう、という道が存在することを期待させてくれます。
つまり、今までは

原著=日本語→フランス語

というイメージのみで作業を考えてましたが、今後は

原著=日本語→英語→フランス語

という道をありうるということかと。
参加者が少ないフランスチームにとって、この発想は僥倖と言える。今後はこの方向の道筋も模索してみます。

[今週の進捗]
●後藤さんのイニシアティブにより共同作業スペースの作成進展。準備完了後近日公開予定。
●後藤さん、山田によりフランス将棋連盟会長ファビアン氏にメール。プロジェクトの紹介。また下記ブレーンストーミング2009-05-01 - YOSHIHISA YAMADA’s Blog / 山田義久Blog)で紹介したプロジェクトの狙い、推進の方向性について説明。先日心強い返事を受ける。内容概要は下記の通り。

 皆様

 早水女流二段よりこのニュースを伺い、大変光栄に思います。
 私達も今初心者向けの将棋入門書を執筆中であり、このようなプロジェクトが立ち上がることを嬉しく思います。
 このプロジェクトの宣伝や実現に対する貢献については、当方にお任せ下さい。このプロジェクトは既に当方のウェブフォーラム「フォーラム将棋フランス」で既に紹介されているのも確認しております(山田が担当。下記参照)。また、このプロジェクトのために、当方フォーラムのホームページ(http://shogifrance.fr-bb.com/forum.htm)の一部を割きたいと存じます。正式な公開スペースが完了次第、必ずお知らせください!
 この土曜日(本日)は、丁度、当協会の年次総会です。これは本当によい機会で、プロジェクトの宣伝をするためにこの総会を利用したいと考えてます。恐らく、何人かの棋士はコメントや助言を与えてくれると思います。そのための方法としては、公開された電子的コミュニケーション、つまりフォーラム、ブログ上のコメント、また本書の公開スペースにおけるコメント等がよいかと思います。
 フランスにおける将棋の伝播のため、ご尽力有難うございます。

●takadoriさんよりご紹介を受けた「フォーラム将棋フランス」に会員登録。そして当フォーラムメンバー185人にプライベートメールを送付し、当プロジェクトを紹介(メール原文は下に参考資料として掲載)。フォーラムメンバー10名より、非常に協力的なリプライを受ける。下記紹介する(全員に私からの再返信済)。

Harold様より

山田様

私が読める言語に将棋に関する本を翻訳していただけるという試みに対して、御礼申し上げます。ただ私の母国語はオランダ語であり、添削の方ではあまりご協力できそうにありません。
ただ、本書は本当に興味深く思います。ご協力できず申し訳ございません。
翻訳のご進展、祈念いたします。

 Haroldさんへの返信として、「内容添削は本プロジェクトの本旨ではなく、文化交流の推進をその肝要としているので、本書内容や将棋そのものに関するコメントや質問等何でも受け付けているので遠慮なくご利用いただきたい」という旨を送付。

Eric Cheymol様より

こんにちは。

あなた方のプロジェクトは本当に面白いです!
すべて読んで、各ポイントにおいて私の意見を述べます。
今はちょっとこれ以上書けません。というのも1時間後に将棋チャンピオンシップに参加するためにColmar市へ出発するからです。
このようなプロジェクトは将棋を進展させ発展させるものですね!
プロジェクト推進のため、私を選んでくれたことを光栄に思います。

※追加として下記URLを紹介を受ける。Ericさんはパリにおける竜王戦に参加された模様。
http://photo.macshogi.com/shogi/ryuosen2008/
http://photo.macshogi.com/shogi/ryuosen2008/reprise/content/IMG_2890_large.html

Nounour様からは、本プロジェクトに対する強い興味の表明に加え、既に「はじめに」に対するフランス語の添削を受ける。また英語の翻訳がないかとの問い合わせを受ける。仏訳の品質向上に利用したいとのこと。

Baka様からは、「知らせてくれてありがとう!」との返事。

Lilbomb様より、「本書は興味深く、公開されればすべて読みたく思うし、批評もしたいと思う。初心者ながら何か力になれれば」との返事。私からの返信として「そもそも本書は、初心者として将棋をどのように楽しむかが主眼であり、初心者視点からのコメントは大歓迎」と送信。

Mizuti様より

こんにちは。

下記、綴りと文法的誤りを修正したものを貼り付けておきます。修正箇所は太字の部分です。尚、意味が分りにくい部分は、イタリック体にしてあります。もし英語訳があれば、私がそれを読むことにより、あなたが伝えたい意味をより明確化できるかもしれません。
内容についてですが、まだすべての章を読んでいないとしても、この「はじめに」は極めてよい内容だと思います。私も「指さない将棋ファン」として著者の視点を共有しますし、将棋の普及に尽くされる姿も素晴らしいと思います。本書の続きは公開され次第、すべて読んでいきたいと思います。
本当に皆様がなさっていることを賞賛したいと思います。

Mizutiさんへの返信として、御礼に加え、Nounourさん同様に英語版の完成次第、そのURLを送付することを約束。

mella様より

コンニチハ ヨシヒサ ヤマダ
私は、フランス人でないので、フランス語をあまりうまく話せません。ワタシハ、イタリアジンデス。ニホンゴノベンキョウヲシマス。
私は、誰か将棋を教えてくれる人を探しています。助けていただければ幸いです。ご連絡ありがとうございました。あなたのリンクを次にクリックするのは私です。

何やらかわいらしいメールだった。mellaさんへ返信として、知りたいのはルールなのか、戦術等のテクニック等なのか詳細を伺うメールを送信。
Benouaste様より、本プロジェクトに対する深い興味と協力の表明。後日読了後再度連絡するとのこと。
Tum0r様より、今から旅行だから帰ってきてから連絡するとのこと。

●上記メール送付に加え、「フォーラム将棋フランス」上のフォーラムにおいて、当プロジェクトを紹介。


[来週の予定]
●翻訳作業
●引き続き対外宣伝活動+情報交換
●共同作業スペース完成作業
●Nounourさん、Mizutiさんからの修正を原本に反映作業
●英語版修正作業が完成次第、Nounourさん、MizutiさんにURL紹介


[現在の作業分担]
●はじめに 山田
●第1章 山田
●第6章 岩崎
●第7章 後藤
●おわりに 後藤
●目次 後藤


[参考資料]
●フォーラム将棋フランスのメンバー185人に送ったメールの原本

Le Projet de l’Echange Culturel sur le Shôgi Yoshihisa YAMADA

Cher (Son nom),

Excusez-moi de vous avoir envoyé soudainement un message.
Je suis Yoshihisa YAMADA à Tokyo. J’ai vécu en France 5 ans comme étudiant universitaire à Grenoble.
Je suis en charge du projet de la traduction d’un livre « Observer le Shôgi de Silocon Valley » sur le Shôgi qui peut être intéressant pour vous. La traduction de ce livre est d’autant plus intéressante qu’il sera ouverte au public et pourra être lue gratuitement sur le site d’internet.
L’auteur de ce livre est Mochio Umeda qui est le consultant célèbre sur la technologie qui vit à Silicon Valley. Ses ouvrages sur les nouvelles technologies et sa vie à Silicon Valley sont souvent ‘’best seller’’ au Japon.
M. Umeda est également un grand amateur du Shôgi. Par son enthousiame, il a fait connaissance avec plusieurs professionnels comme Habu Yoshiharu et il a même assisté au championat Ryu-ou qui a eu lieu en 2008 à Paris comme observateur (Il a écrit un report détaillé sur ce championat accompanié de l’interview avec les joueurs et l’a mis au public sur son blog).
Au mois dernier, il a sorti un livre sur le Shôgi« Observer le Shôgi de Silocon Valley » et en même temps, il a fait l’annonce suprenante sur son blog. C’est qu’il a autorisé à traduire en n’importe quelle langue et à le mettre au public gratuitement. Cette générosite vient évidemment de sa bonne volonté de vouloir contribuer à la diffusion du Shôgi au niveau global.
En regardant son annouce, nous avons volontairement commencé ce projet de traduction en français sans motivation pécuniaire. Nos membres se sont mis à traduire chaque chapitre (le volume total est environ 300pages). Pour commencer, nous avons fini la traduction de l’avant-propos et l’a mise sur mon blog provisoirement pour avoir vos réactions.

http://d.hatena.ne.jp/yoshihisa_yamada/20090502

Pour votre information, le sommaire bréf du ce livre est suivant :

Avant-Propos
Chapitre 1 Yoshiharu HABU et « le Shôgi moderne en mutation »
Chapitre 2 Cerveau isolé mais avec dignité de Yasumitsu SATO
Chapitre 3 Joie d’observer le Shôgi
Chapitre 4 Tentation du Shôgi et Sociabilité de Koichi FUKAURA
Chapitre 5 Art né à Paris Report du championat Ryu-ou
Chapitre 6 Akira Watanabe qui a bénéficié du « fenêtre de l’opportunité »
Chapitre 7 Entretien entre Yoshiharu HABU et Mochio UMEDA(Auteur)
Postface

Si possible, je voudrais avoir votre commentaire sur les points suivants.

  • Intéressant ou pas
  • Compréhensible ou pas
  • Votre opinion
  • Vous voulez lire les chapitres prochains?
  • Ce que vous voulez savoir plus
  • Les fautes diverses : orthographiques, grammaticales....etc

L’objectif principal de ce projet est de renforcer l’échange culturel sur le Shôgi entre la France et le Japon, donc nous voulons préconiser la communication via ce livre entre les amateurs français et les japonais qui concernent le Shôgi.
Ainsi, nous acceptons toutes les questions sur le Shôgi à nous, à l’auteur ou aux professionnels si vous désirez. Nous vous répondrons aussitôt que possible.
D’ailleurs, nous serions très heureux si vous vouliez nous signaler les fautes du français orthographiques, grammaticales et les expressions alternatives pour rendre plus soutenu et compréhensible.
En matière de commentaire, veuillez soit coller un message sur mon blog, soit répondre au message que je viens de vous écrire.
Un dernier mot, durant mon séjour en France qui a duré 5 ans, j’ai été aidé plusieurs fois par vous, les francais ou les gens qui vivent en France. Donc, je pense à vous remercier pour vos aides par la participation de ce projet.

Dans l’attente d’une réponse de votre part, je vous prie de croire l’expression de mes sentiments très dévoués.

Yoshihisa YAMADA