思いこみが強い社員が注意されているのを聞いて「あっ、これオレだ」と思った話

最近、私が関わっている会社の社長から相談を受けまして、ある若手社員が会議等で思いこみを下地に喋るので、あまり建設的な議論ができず困っている、という相談を受けました。
確かに、私も直接その社員の話を普段からよく聞くのですが、たまに話の前提を自分独自の解釈におくので、議論のスタート地点がそもそも話相手と異なってしまい、議論が成立していない、という例をみたこともありました。

しかし、私はふと思いました。これは「ほぼ私と同じ」だと。
私も物事の前提を根底から疑ったり、得た情報に自分なりの解釈を加えたりするクセというか習慣があります。そして、そういえば、社会人になった当初は「思いこみが強い」「正しい答えを求めすぎる」と注意されたものでした。
ただ、社会人の先輩の言うことを聞かず、今のスタイルを貫いているのですが、それでよかったと思っています。前提を根底から疑うクセや、自分なりの解釈を考え抜くことは、自分の創造性を養ってくれました。

その代わり、未だに、人に言われたことをそのままアウトプットすることは本当に苦手です。
例えば、議事録作るのとか超苦手です。ミーティング中にもメモとっているように見えて、実は話されているテーマにインスピレーションを受けて捻りだした自分のアイデアを書き連ねていたりします。さらに極端では数字をぱっと言われて覚えることもできません。そのくらい短期メモリーはショートしています。

一方、人から聞いたこと、言われたことを100%アウトプットすることが得意な人いますよね?さらに凄い人はその聞いたこと、言われたことを絶妙に要約して議事録に短時間でまとめることができる人がいます。私はそんな人が化け物にしかみえません。ただ、脱帽です。

結局今になって思うのが、職能が違うわけで、違っていいわけで、どっちがどっちのマネをする必要もないということです。
思いこみが激しい人は、創造性のシードが埋め込まれている可能性があると解釈すべきであって、むやみやたらに矯正させる必要もないなと考えています。

人の職能は資質によって違っていいはず、という話でした。