確かに膝から崩れ落ちる小説、『殺戮にいたる病』

殺戮にいたる病 (講談社文庫)

殺戮にいたる病 (講談社文庫)

推理小説は面白いものは多々ありますが、犯人や話のからくりについて仮説を立てながら読み進めるのは面白いものです。こう、著者と喧嘩しているような感覚です。そして見事自分の仮説が正しかったことが証明されるとエクスタシーです。
結構、私は打率は悪くないのですが、、この小説は最後の最後の本当に最後まで「全体像」を見抜くことができませんでした。
思わず、最後に「なに〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」と叫んでしまいました。
そして、その衝撃を検証するためにもう一度最初から読み直すこと請け合いです。
ちなみに私はfacebookや直接でこの本を紹介しまくり、把握しているだけで5冊は売りました。

猟奇犯が主人公で、彼が繰り返す凄惨な猟奇的犯行の描写が衝撃的なのですが、その衝撃自体が読者がストーリーの本質に近づくことを防ぐためのトラップに思えてしまいます。

本を呼んで衝撃を受けたい、と思っている人にはぜひオススメです。