永江一石さんのブログで価格競争からの脱却を考える

永江一石「これからの一つの方向性。「重サービス+高価格」を考えてみよう」
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今、この日本で社会人として働かれている方のなかで、自社の商品が価格競争に巻き込まれている方は相当に多いと思われます。価格競争は、その名の通り、商品の差別化ができない以上、価格の叩きあいが行われ、敵味方関係なく消耗戦に追い込まれる。。。営業してるオレ、まじ辛い、、、みたいなことは本当にたくさんあると思います。経済が右肩上がりの時代は、「根性の営業」とかで梃入れできたかもしれませんが、成熟化してデフレが恒常化する今の日本経済の中で、構造的に起こってしまう価格競争に対しては、多くの場合根性は時間と労力、まぁ、すべての無駄だと思われます。

やはり、価格競争を前にしては、価格を極限まで下げて徹底的に戦うのか、また、完全に商品設計を作り変えて、価格競争のないニッチな市場で勝負するか、完全に経営マターで決めていかない限り、い生き残りは厳しいのではと思います。恐らくいくら社員を尻を叩いても、効率的な業務フローを組んでも、「どの市場で何を持って戦うか」の定義を経営トップが決めて、戦いを挑まなければ、猛烈な空回りに悩まされ続けると思われます。

この永江さんのブログの記事は、まさに独自の商品設計を行い、それに見合う価格を高く設定することで、価格競争から脱却した企業例です。
紹介されている家電販売業界という最も熾烈な価格競争が行われている市場で(だからが故に、、というべきか)、高価、高付加価値の製品且つサービスを提供する「でんかのヤマグチ」です。
同社がすごいのが、東日本大震災の時も含めて毎年12億円超の売上をあげ、当期純利益で2千万円以上を安定的に稼ぎ出していることです。つまり短期的な経済環境の変化に左右されない需要を維持、つまりそれだけ強固な顧客基盤を持っていることです。その顧客基盤を維持できるということは、それだけ同社の商品且つサービスがお客様から支持されていることです。
もちろん仕入れをパナソニックに絞る等、収益を確保するための工夫は多数施されているでしょうが、やはり商品且つサービス設計を徹底的に差別化する方向に舵を切り、実行した経営陣の手腕は示唆に富むと思われます。