COURRiER JAPON 10月号

COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 2009年 10月号 [雑誌]

COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 2009年 10月号 [雑誌]

今月号のCOURRiER JAPONにアフリカの特集がある。
多彩なアフリカの記事があるが、その中でも特に赤道ギニアの記事が目に付いた。

オモシロ話と言っては不謹慎かもしれないが、赤道ギニアの凄まじさについては同国をモデルした小説『戦争の犬たち』の書評で詳しく書いた(第3冊目 『戦争の犬たち 上・下』 - YOSHIHISA YAMADA’s Blog / 山田義久Blog)。
大統領が独裁者すぎて、国の主要機能を大統領官邸に集中させ過ぎた結果、同国に眠る天然資源に目をつけた欧州企業がハイヤーした数十名の傭兵に大統領官邸を急襲され、国ごと乗っ取られてしまうという話だ。「ほんとかよ、おい!」と思わず突っ込みたくなる話だが、襲撃までの計画の描写がリアルすぎて、現在に至るまでこの作品について様々な憶測を招く原因となっている。
実際この出来事自体はフィクションなのだが、設定条件は明らかにマシアス大統領時代の赤道ギアナをモデルしていることは周知の事実である。

そして、その赤道ギアナの近況報告が今回の記事なのだ。
赤道ギアナでは1979年に、マシアス大統領が甥であるテオドロ・オビアン・ンゲマ・ムバゾコにクーデターで倒された。そしてマシアスは処刑された(それもすごい話だが)。そして、その甥が大統領になり今に至るまで30年間統治を続けている。
現在はオイルマネーで大統領を中心に繁盛しているようであり、その富を利用して首都マラボとは別に高層ビルが立ち並ぶ近代都市を建設中らしい。何とその都市の名は「マラボ2」!
今度クーデターを起こそうとする人がいるならば、マラボの1か2か、どちらの街に行くか悩むことだろう。