進捗報告 アクセス解析報告その他

 先週から今までの進捗を報告する。
 前回の進捗報告で宣言した通り、今、私はプロジェクトに割ける時間を、ほぼすべてフランス語翻訳作業に費やしている。
 率直に言って、最近進捗は牛歩だが、時間を捻出しながらプロジェクトの進展を止めないようにしている。歩みと遅くとも進捗のペースを維持し、また纏まった時間が取れる時に一気に進めてしまう予定だ。現在私が今携わっている章の翻訳が終了次第、ウェブプラットフォームの整備にも取り掛かる予定である。
 一方、Fabien Osmont氏を中心としたフランスの将棋協会とは連絡を密にしており、先日協会員一人がフランス語訳を1章分担当すると申し出てくれた。今後も連絡を絶やさないようにしてチームでこの仕事を完遂したいと考えている。
 その他、進行中プロジェクトのリーダーに対して、定期的にメールベースでフォローアップを行っている。情報交換のためにも今後とも継続する予定だ。

 さて、今週は英訳公開サイト(Yoshiharu Habu and Modern Shogi / FrontPage)のアクセス分布解析を行おう。今回は、アクセス解析ツールを設置した先月5月25日から先日6月15日までの通算アクセス数1878セッションの国別分布を公開する*1



 
 私の担当は、英語圏以外の国々におけるプロジェクトの発足・進捗のサポートだから、その視点からデータを見ていく。今回気づいた主な点は下記3点だ。
 第一に、トップ10以内で唯一プロジェクトが発足していないロシアが目に付く。
 ロシアのデータを細かくチェックすると、新規セッション率が低く、同じ人が何度もサイトを訪れてチェックしている姿が思い浮かぶ。実は、当プロジェクトを通じてコンタクトを取っている協力者の中にもロシア人がいて、アレンジ次第ではロシア語訳プロジェクトも実現できるのではないか、と考えている。
 第二に注目したのは、オーストリアだ。この国についても新規セッション率が低く、複数回サイトを訪問している愛好家を想定できる。実は、私のこのブログに対しても、なぜかオーストリアから定期的にアクセスがある。もしかしたら、当プロジェクトに強い興味を持つ、オーストリア人がいるのかも知れない。オーストリアではドイツ語が喋られているので、その愛好家を特定できればドイツ語訳プロジェクトへの大きなサポートになるかも知れないと夢想している。
 第三に、マラウィセーシェルと、ついにアフリカ大陸、またその周辺の国々がランキングし始めた。マラウィは駐日大使館に送ったメールがついに本国に転送されたか、またセーシェルは政府HPに対する情報提供がこの時差を経て関係者に伝わったのか、いずれにせよ一度は英訳サイトにアクセスしてくれたことが素直に嬉しい。私は個人的にアフリカも極めて文化的濃度が高い国々が多いと思っており、その意味で日本の伝統文化である将棋が同国々に伝播する余地も充分あると考えている。この意味で私は当プロジェクトにおけるアフリカ諸国の動向に着目しているのだ。そして最近初めて動きがあったのだ。

 その他、国際間の情報移動は、当方側も工夫を絞れば、想像もつかない発展を見せる可能性が高い。今後も各種アクションを起こしながら、アクセスの状況を把握できればと考えている。

以上

*1:当データについて一点残念なのは、5月8日に英訳公開サイト発表、5月16日前後に私から世界各国へメール発送があって、9日間のインターバル後にアクセス解析ツールを設置したことだ。5月8日から5月24日までの数々のアクションに対するタイムリーな反応が記録されていない。しかし逆にその間の動きを想像する楽しみが得れた、と考えれば大した問題でもないような気もしている。